こんにちは、トリマー兼・動物看護師の国家資格合格を目指して勉強中の瀬奈です。
今回は「輸液(留置針の設置)」について、ブログにまとめてみました。
日常業務でよく行われる重要な手技だからこそ、しっかり理解しておきたい内容です。
留置針の設置とは?目的とメリット
留置針(りゅうちしん)を設置することで、静脈内からスムーズに薬剤や輸液を投与することが可能になります。
血管確保を行うことで、動物へのストレス軽減や看護の効率アップにもつながるんです。
💡 POINT:愛玩動物看護師にとって、血管確保の準備と補助はとても重要!
留置針の構造とサイズの選び方
留置針は以下のような構造になっています
- 外筒:プラスチック製。液体を通す。
- 内針:金属製。液体は通さない。
使用サイズは動物の大きさに応じて選びます:
サイズ | 動物例 |
---|---|
24G | 猫・小型犬 |
22G | 中型犬 |
20G | 大型犬 |
事前準備:必要な物とセッティング
準備物の一例
- 留置針
- ヘパリン加生理食塩水(100mlの生理食塩水+ヘパリンナトリウム)
- インジェクションプラグ
- テープ(必要な長さにカット)
- 消毒用アルコール
- 駆血帯
- バリカンなど
✅ 事前準備が成功のカギ
留置できる血管には限りがあります。1回で確実に行うために、すべて手の届く範囲に揃えておきましょう!
留置部位:犬と猫で異なります
犬の留置部位
- 橈側皮静脈(とうそくひじょうみゃく):最も適しているが、肘に近すぎると閉塞の恐れ。
- 外側伏在静脈:膝関節の動きや排泄による汚染リスクあり。
猫の留置部位
- 橈側皮静脈:猫でも一番よく使われる部位。肘の曲げに注意。
留置針の設置手順
- 安全に保定
- 駆血帯を装着
- 毛刈り
- アルコールで消毒
- 針を血管へ刺入
- 血液の逆流を確認し、外針のみを奥まで挿入
- 駆血帯を外して内針を抜く
- インジェクションプラグを装着
- テープで固定
- ヘパリン加生理食塩水でフラッシュ(確認)
- テーピングで肢にしっかり固定
留置後の管理と注意点
- 留置部が静脈内にあるか常に確認
- 炎症や漏れ、腫れのチェック
- 異常があれば獣医師に報告
- 72時間以上の使用は避ける
🩺 合併症に注意!
炎症、感染、皮下漏出などのリスクがあるため、しっかり観察が必要です。
輸液ラインの接続手順
使用する器具
- 輸液ポンプ or シリンジポンプ
- 輸液剤(症例により獣医師が選定)
- 輸液セット・延長チューブ・三方活栓
- 翼状針(使用前にヘパリン加生食で満たす)
- サージカルテープ
輸液ポンプの使用方法(概要)
- 翼状針をループ状に固定
- ポンプを点滴スタンドに固定(低めの位置に)
- チューブをセット、センサーを装着
- 電源ON→予定量・流量を設定→開始
シリンジポンプの使用方法(概要)
- 点滴スタンドにシリンジポンプを固定
- 電源ON→シリンジを装着
- 流量・積算量をセット
- 三方活栓のエアーを抜く
- 接続して開始
💡 注意点
流量設定や三方活栓の向きミスに要注意!
まとめ
留置針の設置と輸液は、動物看護の現場で非常に重要かつ頻繁に行われる手技です。
適切な準備と無菌的な操作が、安全で確実な処置につながります。
勉強を通じて、改めて「一つひとつの作業に意味がある」と実感しました。
これからも日々学び、動物たちのために確かな技術を身につけていきたいです!
💬 「私が使ってよかったもの」まとめ
👇トリミング時でも乾きやすく、動きやすくて丈夫なスクラブ。ポケットも多くて現場で大活躍です!
リンク
リンク
コメント