こんにちは。トリマーの瀬奈です🐾
今回は、「心肺蘇生処置(心マッサージ)」についてまとめてみました。
トリマーのお仕事でも、急変する動物に遭遇することがあります。そんなとき、一次救命処置を知っているかどうかで、その子の命が助かるかもしれません。とても大切な内容だったので、ぜひシェアさせてください。
🩺 一次救命処置とは?
一次救命処置(Basic Life Support:BLS)とは、心肺停止などの緊急時に、すぐに行うべき初期対応のことです。
確認すべきは3つのステップ:
- Airway(気道)
- Breathing(呼吸)
- Circulation(循環)
呼吸がない、脈も感じない場合、15秒以内に判断してすぐに心肺蘇生を開始します。
🧑⚕️ 飼い主さんの意思確認も大事
実は心肺蘇生(CPR)を行うかどうかは、飼い主さんの意思によって決められます。
- CPRを希望しない(DNAR)
- 体外からのCPRのみ希望
- 開胸を含むすべての手段でCPRを希望
あらかじめ確認しておかないと、望まない医療行為になってしまう可能性も。大切な配慮ですね。
❤️ 胸部圧迫(心マッサージ)の目的とは?
心臓が止まると、酸素を運ぶ血液の流れも止まり、細胞がどんどんダメージを受けます。
胸部圧迫の目的は、
✅ 止まった心臓の代わりに血液を流すこと
✅ 脳や心臓へ酸素を届けること
✅ 肺に血液を送りガス交換を行うこと
たとえ人工呼吸ができても、血液が流れていなければ意味がない!「循環」と「呼吸」はセットで考える必要があると学びました。
🐶 犬種によってやり方が違う!胸部圧迫の方法
胸部圧迫は体型や犬種によって方法を変える必要があります。
- 小型犬・猫(<10kg):心臓ポンプ理論を活かして、心臓の真上を優しく包み込むように圧迫
- 中型犬・大型犬:胸腔全体を圧迫(胸腔ポンプ理論)で血液を送り出す
- グレイハウンドのような深くて狭い胸郭:心臓の真上を圧迫
- ブルドッグのような樽型胸郭:仰向けにして胸骨を圧迫
犬種による違いって本当に大きいですね!
📏 圧迫のポイントと環境づくり
- 1分間に100〜120回のリズム
- 胸の厚みの1/3〜1/2を圧迫
- 1人での持続は最大2分まで!必ず交代が必要
- 圧迫後はしっかり胸郭を元に戻すのが重要
また、力が逃げないように硬く安定した場所で行う必要があり、診察台や床の選択も大切です。動物病院だけでなく、トリミング中に倒れた時のことを考えて、作業台の材質にも気を配りたいと感じました。
✍️ 最後に:日常でも「備え」が命を救うかも
今回、「命をつなぐための初動」の大切さを改めて実感しました。
とはいえ、
「実際に心肺蘇生なんてできるかな…」
「自分にもできる応急処置って何があるの?」
そんな風に感じた方も多いかもしれません。
でも、知っているか知らないかで、
落ち着いた対応ができるかどうかは本当に違います!
🐾 自宅でもできる応急ケアの準備におすすめ
動物病院にすぐ行けないとき、ほんの少しでも飼い主さんができることがあると命を救える可能性が高くなります。
私自身が「これ持っておきたい!」と思ったものをいくつかご紹介します👇
✅ 応急処置に役立つ家庭用ペット救急セット
→ お散歩や旅行にも便利!
✅ 犬猫の心肺蘇生・救命法が学べる本
→ イラストで分かりやすい!家庭でもできるケアが満載です📘
🌸 命と向き合う仕事だからこそ
トリマーとして、そして動物と向き合う一人として、「知っておくこと」は責任でもあるなと改めて感じました。
小さな命を守るために、できることから少しずつ🌱
次回も学びをブログでシェアしていきますね!
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